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Kanehen 宮島 司緒里 Interview

Atelier

私にとって、モビールといえばアレキサンダー・カルダーであり、

つくることの喜びであり憧れです

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今月30日よりKanehen 宮島司緒里さんの個展「モビールアート展」を開催致します。

モビールとは、薄く軽い素材を吊るし、バランスを取って安定するようにした作られたオブジェ。それぞれの部材が風や人の手で揺れ動き、時に複雑に優しく揺れ動くアートです。

「私にとって、モビールといえばアレキサンダー・カルダーであり、つくることの喜びであり、憧れです。」とおっしゃる宮島さん。
(アレキサンダー・カルダーは動く彫刻、「モビール」を発明しアートの域までもっていったアメリカの彫刻家)

宮島さんにとってカルダーは、同じモノづくりをする一人の人として、喜び、楽しみ、つくる姿勢共に憧れだと語ります。
美大を目指して模索していた10代の頃、数多くの美術展へ足を運び、はじめてアレキサンダー・カルダーを知ったそうです。

「空間に湧き上がる自由なモビールの造形、大切な人のための日用品。例えば、スプーンやガラスのコップにワイヤーで取っ手をつくってみたり、イヤリングやネックレスにはのびのびとしたハンマーワークの痕跡。パブリックアートなど大きな作品も数多く手がけていますが、それよりも手跡の残る身近な人たちへの想いを感じる作品たちが、人としてつくることへの喜びに満ちている、と若い私にも理解することができました」

大学、大学院と工芸科の鍛金専攻に所属し、伝統工芸と金属加工を学びながら、空間で見せる”インスタレーション”的な作品を発表。卒業後、社会人を経て作家として生活の道具をつくってゆく中、海のみえる天井の高いギャラリーで個展の際に、カトラリーや器を並べた上部がすっぽりと空いていてさみしく、空間全体で作品にする為に自身の手でモビールを配置し始めたのがきっかけだそうです。

そして昨年、2018年から通し番号をつけていたモビールがno.100を超え、以前はカルダーの存在が大きく「モビールをつくっています」ということに違和感があったそうですが、数を作る中で少し違う景色がみえてきたそうです。

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こちらは岐阜県にある宮島さんのご自宅とアトリエの様子

「カルダーだったらこの線は選ばないけれど私は選ぶ。私は私の造形があり空間があり、手技があり、暮らす日々がある。モビールをつくっている自分を少し誇れるようになってきました。これも、たくさんのモビールをつくる機会を与えてくれたモビールを愛でてくれる方々や、扱っていただくギャラリーの方々のおかげです。つくれることの有り難さをかみしめつつ、今は、益々つくることが面白いと思えます」

モビール作りを通じて、昨年からのガラス × 真鍮、そして真鍮を黒染めした透け感のある黒の作品など新しい表現方法にも勢力的に挑戦しつつ、また大事にしてるポリシーとして無心になってモノ作りに励むと、美は後から追いかけてくるという民藝スピリッツにも通じる、美を大事にし、購入された方が各々の空間に置く事によって、周りとの調和と共に美しさが生まれ、初めて作品として完成するのだとおっしゃいます。民藝運動の父、柳宗悦が民藝の理論として説いた中にある言葉まさに「無心の美」を思い出しました。

 

皆さんのご自宅でKanehenさんのモビールが優しく揺らめきどんな美しい景色として完成されるのか楽しみですね。

Kanehen 東京で初のSolo Exhibition

是非お越しくださいませ

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Kanehen

SOLO EXHIBITION

2021.1.30_2.13

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